まずは人と人、想いをこめた古民家のつどい場【みんなの家タブノキ】前編
長野県にある『みんなの家タブノキ』さんを、どうしてもご紹介したくて!
初めての、前後編記事です。
タブノキさんを知った、きっかけ。
KOKARAのTwitter(@KOKARA_0855)のタイムライン上に、とっても楽しそうなおじちゃん・おばちゃん・親御さん・子供たちの動画つきツイートを発見したのです。
以下の、印象的な文章とともに。
【タブノキでは、今のところBGMを流していない。
生活音がとても心地よいから。
暮らしの音のバリエーションとハーモニーは、そこにある関係性を表しているように思う。】
当時の自分が想像していた介護施設とは全然違う光景が『楽しそうな日常のひとコマ』として、流れていました。
見た瞬間におばあちゃんの家を思い出すような、懐かしくて優しい空間。
自分の両親が福祉施設に入ることになったとしたら、連れて行きたいなと思ったこと。
12秒の動画を何度も見てしまうほど、一発でファンになってしまったこと。
代表深山さんに今思うと怪しすぎるラブレターを送り、インタビューの機会をいただけたことで、この企画はスタートしました。
1人でも多くの方に、この場所を知っていただきたい!
という使命にも似た想いを、つむいでいこうと思います。
新人時代の強い違和感が、スタート地点
宅老所で新人ながら!ひょんなことから主任を引き受けざるを得なくなり、日々奔走されていた、のちのタブノキ代表深山さん。
突然の抜擢にも関わらず懸命に勤めていましたが、目の前のお年寄りの方と過ごしていくうちに感じた違和感が大きくなりすぎてしまい、納得できないまま生きているのが辛くなってしまったそうです。
なぜ、お互いさまでいようよ!と言っているお年寄りの方達から、役割を奪うようなことをするのか?
という、怒りに似た違和感がありました。
自立って、そんなに大事なこと?
さらに、勤務されていた宅老所が『おもてなし対応』を基本としていたため、ちょっと気を抜くと『不適切ケアや虐待』へと落ちてしまうところにいたのだそう。
自立のための講習会やケアの研究はたくさんされていましたが、
そもそも『おもてなし対応』や『自立支援』に対して、そんなに大事なこと?という想いが深山さんにはありました。
『自立』って誰を主語にした言葉なのか?という疑問。
福祉職の方が援助対象者に対して、あなたは自立できていないですよ!とレッテルを貼っているように感じられる、当時の現状。
わたしは自立しているけど、あなたは自立していないよね?と、見えない線を引いているように感じてしまう。
自立は目的ではなく、手段であるべき。
自立してないように見える人でも、必ず人の役に立ちたいと思っているし、役に立つことはできる。
最期の最期まで人が失うことのない能力のはずなのでは?という問いが生まれました。
お互い様の関係で、共に暮らしやすい地域をつくろう
違和感を解消するために、様々な考え方や方法論を学んだ深山さん。
そこで先輩たちが口々に教えてくれたこと。
『たった1人の相手でいいから、その人のために』
おもてなし対応や自立支援ではなく、お互い様の関係をつくる。
共に暮らしやすい地域をつくろうという理念を据えて、自分たちで全面的に古民家の改修に至り、みんなの家タブノキは誕生しました。
・・・後編に続きます。
『タブノキのいま、未来への展望や地域への想いについて』
さらに深くお伺いしているのと、印象的な取材秘話も。
どうぞお楽しみに!
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